着陸 — 場周・進入・接地・完全停止

更新 2026.09.05 — 読了 8分

着陸は「降りる」課目ではなく、エネルギーを捨てる課目です。接地の合否を決める4つの数字、場周の高度と速度、迎角11度という狙い、そして雨の日に滑走路が足りなくなる理由。

離陸は引けば作れますが、着陸は一瞬でも接地したらそこで判定が確定します。やり直しは効きません。

そして着陸課目のゴールは完全停止です。接地はその途中にある一つの関門にすぎません。ここでは場周に入ってから止まるまでを、判定の順に見ていきます。

1. 接地の合否 — 4つの数字と、1つの向き

接地した瞬間、次の条件が同時に見られます。1つでも外すと減点ではなくクラッシュです。

項目上限外したときの結末
沈下率12 m/ssink — 脚が折れる
速度415 km/hfast
ロールroll — 片脚から落ちる
迎角18°、かつ失速していないことstall
滑走路軸とのずれ±30°across_runway
即失敗

接地時のロール上限は しかありません。横風の日に機首を風上へ向けたまま降りると、機体が傾いたまま接地しがちです。接地の直前に滑走路と揃える操作が要ります。

ACE では脚が手動になるので、下ろし忘れて接地すると胴体着陸(gear_upで終わります。

2. 点数がつくのは3つだけ

エンベロープを通ったあと、どれだけ綺麗に置けたかが採点されます。

項目配点満点の条件0点になる条件
沈下率403 m/s 以下12 m/s
中心線25ずれ 1.5 m 以内滑走路の半幅
迎角1511° ±1.5°11° から ±7°

配点の半分近くが沈下率です。着陸の上手さは、ほぼ「どれだけそっと置けたか」で決まります。

グレード表記は接地の柔らかさだけで決まります。

沈下率グレード
4 m/s 未満PERFECT
8 m/s 未満GOOD
8 m/s 以上FIRM

参考までに、ゲーム内蔵の自動着陸パイロットに場周を1周させると、接地 4.6 m/s・91点で完全停止します。これが「手本」の水準です。90点台は十分に狙えます。

迎角 11° を覚える

採点が狙っている接地姿勢は 迎角 11° です。水平のまま車輪から落とすと迎角が足りず、引きすぎると失速側に入ります。機首を少し上げた姿勢のまま主輪で受けるのが正解で、接地しても姿勢を寝かせません。

3. 場周 — 高度と速度は決まっている

ROUND TRIP 系の課目では、空中に7つの門が置かれています。門は「どこを通るか」だけでなく「いくつで通るか」も指定します。

区間高度指定速度
O1上昇300 m
O2クロスウインド300 m570 km/h
O3ダウンウインド300 m570 km/h
O4ダウンウインド終端300 m700 km/h
O5ベース300 m570 km/h
O6ファイナル300 m570 km/h
Og接地点接地300 km/h

速度の許容は ±100 km/h、高度の許容は ±120 m です。外れると教官が繰り返し警告してきます。

O4 だけ 700 km/h に上がっているのが要点です。 ここはダウンウインドからベースへ向かう旋回の入口で、バンクを入れると失速速度が上がるため、旋回の前に加速しておけという指定になっています。旋回に入ってから加速しても間に合いません。

高度は 300 のまま

O1 から O6 まで、高度はずっと 300 m です。降下を始めるのはファイナルの門を抜けてからで、それより手前で降りると門の高さから外れて警告が出ます。旋回中に高度が落ちるのは、バンクの分だけ引けていないからです(失速と旋回)。

4. エネルギー管理 — 「高い・速い」は必ず伸びる

進入で余らせた速度と高度は、接地したあとに滑走距離として返ってきます。短い滑走路や擬似甲板では、これがそのまま失敗になります。

覚え方は1つだけです。

速度を余らせるな。高く速く入れば必ず伸びる。

高すぎる/速すぎることに気づいたら、ファイナルに入る前に捨てておきます。ファイナルに入ってからでは、捨てる距離が残っていません。

フレアするかどうかは、降りる先で変わる

これは課目によって正解が逆になります。

降りる先接地直前
普通の滑走路接地の直前に引いて沈下を殺す(フレア)
擬似甲板・空母フレアしない。進入角を保ったまま接地点へ突っ込む

甲板は短く、フレアで浮くと奥へ流れてワイヤーを拾えません。陸上の癖のまま甲板へ行くと必ず伸びるので、擬似甲板の課目に入った時点で切り替える必要があります。

5. 失速させない

失速は 15° から始まり、その 3° 手前(12°)から警告帯に入ります。

接地の狙いが 11° なのは、失速の 4° 手前だからです。この余裕が、進入中に突風で持っていかれても失速に入らないための幅になっています。

進入で失速に近づく典型は2つです。

  1. 速度が落ちているのに気づかず、引いて高度を保とうとする。 引けば引くほど迎角が増え、揚力が落ち、さらに沈む。直し方は引くのをやめてパワーを入れることです。
  2. ファイナルで旋回しながら減速する。 バンクを入れた瞬間に失速速度が上がるので、直線飛行なら平気な速度でも失速します。
沈下が速いときにやってはいけないこと

沈下率が大きいときに引いて止めようとすると、迎角が増えてさらに沈みます。沈下を止めるのはパワーです。教官も同じことを言います — 「降下が速い。パワーで止めろ」。

6. 止まるまでが着陸

接地しても課目は終わりません。完全停止(1.8 km/h 以下)まで到達して初めて完了です。

車輪ブレーキはスロットルを負側に入れると効きます(エアブレーキと同じ操作です)。

雨の日は、ブレーキが半分になる

雨のステージでは車輪ブレーキの効きが半分になります。エアブレーキは空気に効いているので変わりません。

停止距離の実測値です。接地からフル後方スロットルで完全停止までを測ったものです。

接地速度乾いた滑走路濡れた滑走路
216 km/h368 m578 m1.57 倍
252 km/h476 m728 m1.53 倍
288 km/h591 m880 m1.49 倍
雨の罠は後半にある

ブレーキが半分になっても停止距離は 2 倍にはならず、約 1.5 倍です。高速域ではエアブレーキが効いているので前半は普通に減速し、いつもと同じ感覚のまま進みます。速度が落ちて空気の抵抗が消えた後半、半分になった車輪ブレーキだけが残り、そこで滑走路が終わります。雨の日は早めに落とすのが唯一の対策です。

松島基地の長い滑走路(RWY 07/25)は 2,700 m ありますが、短い方(RWY 33/15)は 1,500 m しかありません。上の表の 288 km/h・濡れで 880 m ですから、接地点が滑走路の中ほどまで伸びれば足りなくなります。

まとめ

離陸側の手順と採点は手順 — 違反は減点ではなく即失敗に、失速と旋回の関係は失速と旋回にまとめています。

ゲーム側の数値は開発中のものであり、今後変わる可能性があります。